信頼していた社員の名義を借りた結果

A社は新事業を始めるために、別会社B社を作ることにした。新事業のライセンス取得には高額な資本金規制があったので、1人から名義を借りるのは危険と思い、1名は日本人社員のベトナム人妻、1名はA社のベトナム人社員Cの2名出資とし、出資金は、A社が出資者2名に貸付けるスキームとした。社員Cは、新事業の知識も有り、日本語も上手で、いつも礼儀正しいとても信頼できる社員であったので、B社の法的代表者の名義も借りることにした。A社はリスク管理のため、社員Cが多額の預金(資本金)を勝手に引き出すことが出来ないように、カンパニーシールは日本人社員が管理することにした。

2022年2月、B社の預金残高を確認したところ、前の月に40億VNDが無断で引き出しされていたことが判明。社員Cが、密かにカンパニーシールを複製し、資本金80億VNDのうち、自分名義の出資額と同等の40億VNDを私的に流用したことが発覚した。

A社は刑事事件として公安に被害届を提出したが、取り調べにおいて社員Cは私的流用を否認し、会社のために使用したとして、2022年12月現在も解決には至っていない。